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Channel: 与論島クオリア
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『アフリカ的段階について』Ⅲ-4

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 地名について。

 「名前とは人間から土地の地形にいたるまで、かれらのいう精霊の棲家であることを認めることを意味している」(p.87 『アフリカ的段階について―史観の拡張』)

 「植物、動物、その他の生物の呼び名が地名になるとともに地形の名が地名になるということは、すべての原型的、アフリカ的な段階に共通している」(p94)
 「わたしたちは想像でしか事物や生きものに固有の名をつけるという性向を推量することができない。だがアフリカ的な段階で共通にしめされていることからは、感覚、とくに視覚的な形態に意味を結びつけることから名づけが発生するようにみえる。いいかえれば、形態を意味として感覚することができるようになったときがそのはじめになる」(p.95)

 名づけは、その対象に精霊が宿ることと同じ。地名が地形名に由来することをはじめ、名づけは視角が事物の形態を認識したことを意味した。


 


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