竹富島のカイジ浜貝塚の貝類遺体は、マガキガイ、ヒメジャコ、サラサバテイラと続く(『カイジ浜貝塚 竹富島一周道路建設工事に伴う緊急発掘調査報告』沖縄県教育委員会)。
この構成は、北琉球でいえば、後2期にちかい。非食料では、アマオブネ類、オリイレヨフバイ類、ゴマフニナ類が出ている。これは、オカヤドカリが持ち込んだものと考えられている。
カイジ浜貝塚は、1700年前から1300年前くらいの幅にある。これは、北琉球でいえば、後1期から後2期に入るくらいまでのところだ。
この出土傾向からいえば、この段階で、竹富島は後2期に至っているということになる。
また、「下田原期」と「無土器期」では、サラサバテイラ、ヒメジャコ、マガキガイが主体であることに変化はないとされている。
しかし、その意味では違っていると言うべきではないだろうか。
サラサバテイラは、あの世貝である前に、蛇貝、トカゲ貝でもある。ヒメジャコもトカゲ貝の意味を持ちうる。マガキガイもトカゲだ。
だから、一見同じでも意味はこうなる。
下田原期
・サラサバテイラ:トカゲ貝
・ヒメジャコ:トカゲ貝
・マガキガイ:トカゲ貝
無土器期
・サラサバテイラ:ヤドカリ貝
・ヒメジャコ:胞衣貝
・マガキガイ:胞衣貝