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Channel: 与論島クオリア
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宮古島アラフ遺跡の貝溜まり遺構

 宮古島のアラフ遺跡からは、貝溜まりが出ている。 チョウセンサザエ(50%):干瀬 サラサバテイ(36%):礁斜面 シャコガイ類(4%):イノー クモガイ(2%):イノー ギンタカハマ(1%):礁斜面 スイジガイ(1%):イノー この貝溜まりは、Ⅳb層とアラフ遺跡のなかでは、古い層に入るが、干瀬の貝が優占している。 一方、アラフ遺跡から採集された貝殻は、潮間帯岩礁のものがほとんどである。...

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「伊是名貝塚の貝類分析」(黒住耐二)

 伊是名貝塚は、前4~5期に属すると考えられる。 オキナワヤマタニシとオキナワウスカワマイマイの2種が優占。黒住は、「食用ではなかった」と考えている。 イソハマグリ 1200個体 マガキガイ 350 アマオブネ 200 チョウセンサザエ 120 食料としての貝の選択性が高い。...

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集石遺構と陸産貝類

 住居址の集石遺構を挙げてみる。 1.伊是名貝塚 前4期 構成礫は、チャート、砂岩、石灰岩の角礫 2.吹出原遺跡 前5期 調査者は竪穴住居址と想定 3.ヌバタキ遺跡 前5期 構成礫は、石灰岩角礫 (安座間充「縄貝塚時代集石遺構集成」「沖縄埋文研究 : 紀要」) 1の伊是名貝塚では、土坑の上層で、オキナワヤマタニシの割合が極端に高くなっている。...

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古我地原貝塚のキバウミニナ

 古我地原貝塚からは多数のキバウミニナが出土している。キバウミニナ類は、成熟すると螺旋方向の成長を停止し、殻の表面は常に低質を這うために腹面が磨滅して行く。(『古我地原貝塚』沖縄県文化財調査報告書 第84集) 這うだけではなく、牙のような歯舌を持つ。この貝は、蛇貝あるいはトカゲ貝と見なされたのではないだろうか。

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貝塚の貝とトーテム

 ここで考えたいのは、貝塚時代の各段階でのトーテム思考だ。...

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貝塚の貝とトーテム 2

 こんどは採る貝には意味があるとみなしてみる。するとやはり、それは浮上してくる。 前1期。ニシキウズの模様はとぐろを巻いた蛇そっくりだ。(参照:「月刊 沖縄と貝 with 光」) 前2期。マガキガイは砂を這い、飛び上がるようにすばやく動く。体色もオキナワトカゲに似ている。(参照:「南島漂流記」)...

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竹富島カイジ浜貝塚の貝

 竹富島のカイジ浜貝塚の貝類遺体は、マガキガイ、ヒメジャコ、サラサバテイラと続く(『カイジ浜貝塚 竹富島一周道路建設工事に伴う緊急発掘調査報告』沖縄県教育委員会)。 この構成は、北琉球でいえば、後2期にちかい。非食料では、アマオブネ類、オリイレヨフバイ類、ゴマフニナ類が出ている。これは、オカヤドカリが持ち込んだものと考えられている。...

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仲泊遺跡第二貝塚の段階

 仲泊遺跡第二貝塚の貝類遺体から、その段階を想定してみる。立地は、丘陵の崖下(『仲泊遺跡 1975・1976年度発掘調査報告書』)。 イソハマグリ 300 マガキガイ 65 ヒメジャコ 34 マドモチウミニナ 189 アラスジケマンガイ 37 チョウセンサザエのフタ 114 サラサバテイ 54 オキナワヤマタニシ 98...

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石垣島名蔵貝塚の貝

 石垣島名蔵貝塚の貝を見てみる。200以上の多めのものをピックアップした。(『名蔵貝塚群発掘調査報告書 県道改良工事に伴う緊急発掘調査』「沖縄県文化財調査報告書第64集) 最多はリュウキュウサルボウ。これをはじめ砂底の貝の多さは、砂蟹の段階を強く示唆すると思える。 アラスジケマンガイ、シレナシジミ、キクザル等は、シャコガイの化身態で、ヒメジャコが163体出土しているのに対応している。...

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ナガラ原東貝塚の小型貝類

 ナガラ原東貝塚の小型貝の出土推移を見てみる(黒住耐二「ナガラ原東貝塚の貝類遺体」)。 ほんとはPU法とWS法で出た数を加算してもいけなわけだが、おおまかな傾向を見るために乱暴にしている。 Ⅲ層、Ⅳ層は後2期で、Ⅲ層のほうが新しい。Ⅴ層は後1期。 後1期 ミドリアオリ 後2期 ミドリアオリ→イシダタミアマオブネ...

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トーテム貝の系譜

 各段階のトーテムの貝表現を挙げてみる。トーテムの化身態としての貝は何が考えられたかということだ。貝トーテムと言ってもいい。 前5期は、干瀬と浜辺のふたつに象徴されるから、ふたつ挙げることになる。 後1期については、より詳細に見ていく必要がある。

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旧石器時代の貝製ビーズ

 サキタリ洞からは、約2万年前の貝製ビーズが見つかっている(「旧石器時代の貝製ビーズ 沖縄県南城市サキタリ洞遺跡からの報告」(山崎真治、黒住耐二、佐野勝宏、片桐千亜紀、藤田祐樹「旧石器研究 = Palaeolithic research」)。 その貝は、シマワスレ、ニシキツノガイ、ヤカドツノガイ類、マツムシ。 これらは形状や模様が蛇なのだと思う。旧石器の蛇貝だ。...

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波照間島大泊浜貝塚の貝

 波照間島大泊浜貝塚の貝を見てみる。 構成は、竹富島のカイジ浜貝塚と似ている。マガキガイとシラナミが二対をなす。そして、9層でサラサバテイがああるのが気になるが、報告書では、シラナミなどと同じ、棲息地は「サンゴ礁域の岩場」とある。 これは北琉球でいえば、前5期から後1期にかけた貝表現だということになる。ここには蟹貝がなくてはならないはずだが、それがどれかは分からない。  

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波照間島大泊浜貝塚の貝 2

 大泊浜貝塚の貝について、詳細にみるために、新しい層での貝の出現に着目してみる。 マツバガイ、ツノテツレイシ、リュウキュヒバリガイ、ニシキアマオブネ等は、蟹トーテムの始まりを反映したものだと思える。 ツノテツレイシが示唆するのは、ツノメガニだろうか。

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竹富島カイジ浜貝塚の貝 2

 竹富島カイジ浜貝塚の貝をもう少し詳細に見てみる(『カイジ浜貝塚 竹富島一周道路建設工事に伴う緊急発掘調査報告』沖縄県教育委員会)。 サラサバテイラ、チョウセンサザエとマガキガイの多さは、北琉球でいえば前5期の段階を示している。...

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ヤドカリ・トーテムの化身貝

 ヤドカリ・トーテムの化身貝は何だろうか。ヤドカリは、貝を背負っているから、もともと貝を持っているというのは、現代のぼくたちの見方で、先史の島人は、蟹と貝を一体とみなし、そのうえで、ヤドカリの化身態としての貝を見出したはずである。 「ナガラ原東貝塚の貝類遺体」(黒住耐二)のでデータを、貝塚時代後1期、後2期のものに仕分けして、ランキングの差異を見てみる。...

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蟹の化身貝の系譜

 次に、後2期で、後1期からランキングが後退するので目立つのはマイマイ類たちだ。 シンボリックなのは、オキナワヤマタニシになる。(「ナガラ原東貝塚の貝類遺体」黒住耐二) オキナワヤマタニシ(7→28) オキナワウスカワマイマイ(15→36) バンダナマイマイ(13→38) シュリマイマイ(44→58) ヤンバルマイマイ?(54→68) オオサカマイマイ(44→97)...

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貝塚時代後1期のカニ貝

 「ナガラ原東貝塚の貝類遺体」(黒住耐二)から、後1期の貝類を集計してみる。 後1期でも大当式土器の段階だから、後半に位置している。 マガキガイとチョウセンサザエが優勢なのは、前5期から継続しているものだ。後1期の後半でも、これらが優勢なのは、サンゴ礁トーテムの後に、胞衣という思考が発生しているからだと思える。これは、後2期までつづく。胞衣という思考は、シラナミ類が上位にあることにも現れている。...

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貝塚時代後2期のヤドカリ貝

 「ナガラ原東貝塚の貝類遺体」(黒住耐二)から、後2期の貝類を集計してみる。 これは後2期の前半だから、後1期の流れも汲んでいると考えられる。 ヤドカリ・トーテムの契機のひとつはゴホウラだったと考えられるから、この段階でサラサバテイラは、ヤドカリ貝と見なされたのではないだろうか。...

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貝塚時代後2期後半のヤドカリ貝

 続いて、「ナガラ原東貝塚の貝類遺体」(黒住耐二)から、後2期後半の貝類を集計してみる。 後2期後半にきて、シラナミ類が優勢を極めている。ここへ来て、もともとの貝トーテムの本体になるのは、イノー=胞衣の思考が育ち続けたことを意味るのではないだろうか。 ぼくたちが典型的なヤドカリ貝と見なしたコオニコブシは、WS資料では優勢を保っている。...

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