Ⅲ上の層と①の層を軸に、オウギガニ段階からコモンヤドカリ段階への推移を見てみる。
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平安山原の場合、貝の単位でみれば、イソハマグリが圧倒的に強いがこれはヤドカリの腹部を意味している。オウギガニで強いのは、爪を示すマガキガイだ。差異でいえば、クモガイはコモンヤドカリ期にも継続するが、構成比を落とす。
爪(鋏)はより大きくなることを考えると、イモガイ類も小形のものから中形、大形のものが増えることになる。
しかし、名だたる貝たちによっては、段階の推移を見なければ両者を見分けるのは難しいかもしれない。そのとき、爪貝による識別が有効なのかもしれない。