同一遺跡の貝類の段階を見分けるのは難しい。
まず、陸産の構成比の高さからみれば、6~12地区を前4期と見なしてしまいそうになる。伊是名貝塚だけを見ていればそう判断するしかなかったかもしれない。
6~12地区で、前3期らしいといえば、タテタテヨコヨコ二枚が多いことだ。また、5B層から前4期らしさを抽出すれば、ギザギザ族、オウギ族の多いことが挙げられる。
上位の化身貝を見たときに判断の指標になりそうなものを挙げてみる。
・前3期では、タテタテヨコヨコの二枚貝が上位にある。
・前4期では、オオウラウズのように、とにかく葉に見えるものが上位に位置する。
・数は少ないが、全体でみれば、シャコガイ族が前3期で重視される。
・オウギ族は、後1期オウギガニ段階では、扇形として意味を持つが、前4期では葉の形との類似が捉えられる。
大雑把にいえば、前3期では蓋が大きいもの、前4期では葉っぱぽいものという指標は持てるだろう。