男子結社の加入礼がアカマタ・クロマタ祭祀のどこで行われているか。加入はアカマタ・クロマタ出現の前になされている。古見では、アカマタ・クロマタがきえた後に通過儀礼が行われている。祭儀の準備と同時並行に進む様は、増田和彦の報告がもっともよく分かる。
新城島のアカマタ・クロマタ。
1日目 願解き
2日目 アカマタ・クロマタ親子四神誕生。アカマタ・クロマタ秘儀集団への加入儀礼。夜、聖杜広場に四神が出現し、村人全員とマキ踊りをする。その後、各戸巡遊。
3日目 明け寅の刻に来訪神と別れの儀式。村人のマキ踊り。あとのお祝い。
秘儀集団名、ヤマシンカ(ヤマニンズ、アカマタニンズ)。秘密の伝授、仮面への礼拝のあと、直ちに豊年祭の仕事の分担に入る、とある(植松明石)。
1日目 午後4時ごろ、御嶽に集まり、願解き。夜中、男達は神々の出現に備えて準備。長老たちによる加入者の審査、査問も行われる。
2日目 朝、昼と御嶽において各司の祈願。美御嶽の右手のミヤラーからアカマタ・クロマタ子神が出現。午後6時ころ。子神の出現は終わる。アライリ(新入り)。審査の最終判定。合格するとすぐ当日からミラヤー入りが許され、一員としての任に当たる。7時過ぎ、アカマタ・クロマタ出現。みなで踊る。女性や子供は家に帰り、神々の来訪を待つ。夜九時頃から。
3日目 4時ごろ、十字路に集まる。来ては戻りつを繰り返しながら御嶽の中に消えていく(増田和彦)。
小浜島のアカマタ・クロマタ。
3日前 加入審査。この時合格した者だけが後日「ナビン洞入り」を許される。
1日目 御嶽プウリ。
2日目 結社員が夜明けまでナビン洞に集合し、儀式が催される。部落民は潮時を見計らってナビン洞入りを行う。新入りの儀式。アカマタ・クロマタ出現。
3日目 西原遊び。新加入者の誓約式(喜舎場永珣)。
西表島古見のアカマタ・クロマタ。
事前 古老たちによって面を被る者たちの選定。
1日目 願解き。御神酒(豊穣の感謝)。
2日目 船漕ぎ。アカマタ・クロマタ出現。
3日目 ウイタビヌ願い。加入儀式(喜舎場永珣)。
1日目 司の祈願。夜、ギラムヌたちが三神の面をトゥニムトゥから秘儀の行われる場所に、他人に見られないようにして移す。翌朝までに準備をする。
2日目 未明。新入員の加入儀式。10時ごろ、船漕ぎ。日が暮れる頃、三神の出現。出現の儀式にはウイタビは千メートル離れたところで待たされる。司、女性や子供の待っているトゥニムトゥに出現する。別のトゥニムトゥをまわり御嶽へ行く。村人たちに見送られながら山中に消える。
3日目 入団式。イニシエーションはこの時。