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Channel: 与論島クオリア
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『日本書紀通釈』(巻之五p.231~p.236、飯田武郷)

 飯田武郷が、1899(明治32)年に仕上げた『日本書紀通釈』での「杖」と「矛」の記述を追ってみる。 『日本書紀』で、桃の木を見つけてその実を投げて雷たちをおいやる。そこで、杖を投げ捨てて、「ここからは雷は来れない」といい、これを「岐神(フナトノカミ)」と言う。...

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『縄文聖地巡礼』(坂本龍一、中沢新一)

 和歌山県の神島には、「田辺の龍神山から龍神が渡ってくると信じられている」。 島名からしてそのものだが、神が寄るとされていることにも、縄文のあの世の島だったことを明かしている。...

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琉球弧への時間距離 1

 試みに琉球弧の各島への東京からの時間距離を測ってみた。空路がある場合、航路でも高速フェリーがある場合はそれを優先し、最速経路を優先している。ただし、待ち時間は含んでいないので、実際には直接着ける主島以外は、これ以上かかる。また、島によっては定期便がなくさらにかかる場合は(+α)で示している。...

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琉球弧への時間距離 2

 主島からも空路で行ける。航空機のみでたどり着ける島。■主島からの航空圏 島名    -------------------------・喜界島(奄) 奄美航空圏・徳之島(奄) 奄美航空圏・沖永良部島(奄) 奄美航空圏・粟国島(沖) 那覇航空圏・久米島(沖) 那覇航空圏・与論島(奄) 那覇航空圏・与那国島(八) 那覇航空圏・多良間島 (宮) 宮古航空圏・波照間島 (八) 石垣航空圏...

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『祝祭性と狂気』(渡辺哲夫)

 精神病理学者としての真摯な自問自答に対して、こちらに引き寄せた読み取りをするのは気が引けるが、自分たちのこととして切実なので許してもらうことにする。...

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『日本書紀』の境界神

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「蒲葵の葉世」の段階

 吉野裕子は、蒲葵が進行されたのは「その幹が蛇や男根相似のためである」と解してた。蛇とシャコ貝の関係を見てきたぼくたちは、蒲葵を「蛇とシャコ貝」の複合とみることができる。...

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『島尾敏雄』(比嘉加津夫)

 ぼくにとって島尾敏雄といえば、夢見もの、戦記もの、『死の棘』、吉本隆明との交流、そしてヤポネシア、琉球弧だが、多岐にわたるもののつまみ食いのように読んできたことに思い至る。こんど、比嘉加津夫の『島尾敏雄』を読み、はじめてこの作家の生涯をたどることができた。 読み終えて、島尾さんはよく闘い抜いたのだなという思いが寄せてくる。何にかといえば、自己の資質と言うしかない。...

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『出雲国風土記』の佐太大神

 『出雲国風土記』の佐太大神誕生の話し。...

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境界神・杖・矛(飯田武郷)

 飯田武郷の言を丁寧に追ってみる。 イザナギが桃の実を投げて雷神を退散させる。その時にイナザミに投げる杖が、岐神(フナトノカミ)でもとの名は、クナトノサヘノカミ。「これからこっちには、雷神も来られらないだろう」(「黄泉国、別伝(一書の七)」『日本書紀』)。 千引きの岩を挟んで投げる杖は岐神。「ここから先に来てはいけない」。(「火神の誕生・黄泉国・禊ぎ・別伝(一書の四)」『日本書紀』)。...

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『アースダイバー』(中沢新一)

 遅ればせながら中沢新一の『アースダイバー』を読み、問題意識が重なっているのに驚いた。ただ、中沢はここで「岬」に注目して力点を置いている。ぼくはといえば、その前段階で遠隔化する前の他界を見つけたいと思っているところがずれてはいる。...

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「伊勢信仰と海人の神サルタヒコ」(小島瓔禮)

 海に沈んだサルタヒコからは「海底・海中・海上」の三つの霊が生まれた。それはイザナギの禊で三つの神がうまれたのと同じ。ムナカタもアヅミもスミヨシも同じ。 小島の言い方を換えれば、神話の段階で、他界は海上へと遠隔化されていたことを示している。このマジック・ナンバー3の淵源は、この世とあの世とその境界部のことを指すのではないだろうか。...

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来間島の位相

 谷川健一は、「太陽の洞窟」で書いている。 さて、来間島で聞いた話では、この島の東がわには、非常にふかい洞窟があって、途中タカが洞窟を守っている。その底には牡丹の花があり、太陽の光線が射しこんでそれに当たるところがある。そこでこの洞窟を「太陽が洞窟(がま)」と呼ぶという。...

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「アメノウズメの女陰とヒラブ貝」(吉田敦彦)

 サルタヒコを溺れさせたヒラブ貝について吉田敦彦は書いている。...

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「出雲-常世への憧れ」(谷川健一)

 谷川健一は、「出雲-常世への憧れ」のなかで、加賀の潜戸にまつわる佐太大神の誕生について書いている。黄金の矢をもつ太陽神が、暗い洞穴に矢をはなつ、とは太陽神と、それをまつる巫女の交合の儀式を意味するのである。 これは、蛇である「黄金の矢」と太陽の化身との交合を意味している。 ここで谷川は、...

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広田遺跡の貝符の位相

いまのところ素朴な仮説に過ぎないけれど、今後確かめることとしてメモしておきたい。 種子島広田遺跡の貝符の編年を、 下層 弥生時代後期後半~古墳時代中期 上層 古墳時代後期 として置いておく。...

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「牡丹に蝶」

 『蝶の民俗学』で、今井彰は花札の「牡丹に蝶」をきっかけにこの図柄の由来を、唐文化に求めている。牡丹蝶文はいずれ琉球弧にも流入し、祝女の持つ扇の図柄にもなったのかもしれない。月と瑞雲の裏面はテイダに相対する王妃の世界を表し、牡丹の花が咲き、蝶が飛び交う楽土を描いている(下野敏見『奄美・吐カ喇の伝統文化』)。 しかし、太陽と牡丹と蝶の取り合わせには別の連想も過ぎる。...

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「円に十字」の文様

 市川重治は、「南島婦人の入墨(三宅宗悦)」で、丸に十字(円形の中に十字が内接)の形を「盥(たらい)」とよばれているのに奇異な印象を受けるが、多良間島ではそれをアデマと呼び、それが「豆腐を製造するとき豆をする石臼をたらいに支える支柱のことである」と聞き取りしている。 そこで市川はこう書いている。...

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「アースダイバー アヅミの神道(13)」(中沢新一)

 中沢新一は、甲州と南紀の丸石神について比較している。 甲州のそれ道祖神として、三叉路や小字の境などに設けられるのがふつうで、なんとなく場違いな感じを抱かせる。ところが南紀のそれは、村から離れた川沿いの場所に楠や欅の巨木がそそり立ち、その根元などに立派な石の基壇が築かれ、その上に鎮座している。...

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「旅人をして之を抱かしむ」(柳田國男)

 酒井卯作は、『南島旅行見聞記』で、柳田國男が伊計島について、 イチクマ(村)のハーメー、旅人をして之を抱かしむ と書いているのを受けて、書いている。島に入ってくる旅人はなぜこの夫婦石を抱くのだろうか。一説には旅に出る者もこの石に詣るという。たんなる外敵を防ぐというだけのものではなく、もっと深い宗教的な意味があったかもしれないのである。(『柳田国男と琉球』)...

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