『地名を歩く―奄美・沖縄の人・神・自然』のなかで、渡久地健は「スニ」地名について、4つのタイプに整理している。
1.外海に位置し、干潮時に干出する。
2.干出しない暗礁
3.干瀬の外側に位置する。
4.水深が深く底が見えない。
これらの多様性を持つので、「スニとは、ある一つのまとまりをもった海底の地形的な高まりである。好漁場となることが多い」というゆるやかな説明がふさわしいと、渡久地は考えている。
これはユナ系地名のひとつではないかと思う。(yuna > yuni > duni > zuni > suni) として、転訛にも無理がない。「八重山の石垣でサンゴ礁をスニという」こととも合致する。ただし、「海のみならず、関東地方や中国地方では陸上の嶺もソネと呼ばれている」ことはすぐには説明できない。
同様にいえば、ヌー(澪)もユナ系地名だと思う。
yuna > iuna > inau > inu: > nu: