アンチの上貝塚第1期調査区では、「ゴホウラ製貝輪未製品」の出土場所が記されていないのがとても残念だが、ゴホウラは、オウギカニの腹部から鋏までを表現している。男性は女性の一部という思考も受け取れるのかもしれない。
「ホラガイ製容器」の図1,2は、2号集積の近くに置かれる。オウギガニの鋏と見なしていい。図3は、ゴホウラ集積のもの。つまり、集積のアンボンクロザメと同じ価値を持つ。
タカラガイ、ヤコウガイも場所が記されていない。両者とも腹部も表現できるが、ここでは鋏だと思える。
図3は、アンボンクロザメ製。ゴホウラ集積近くに置かれている。アンボンクロザメによる挟表現。
図5は、シャコガイによる鋏の表現。3,4号の集積近くに置かれている。
図6は、クモガイ。3,4号の集積近くに置かれる。これも、クモガイによるオウギガニの鋏表現だ。
ジュゴンの肋骨も出土している。近くに巻貝やシャコガイがあるのが分かる。
これは2号集積の近くとされるが、位置関係は分からない。2号集積は、男性カニよるヤドカリの腹部表現だった。そうだとすれば、このジュゴンはヤドカリの腹肢ではないだろうか。