ヤーナー、ウシもポピュラーだが、これは「おもろそうし」にも美称をつけて登場するし、分かりやすい。あの護佐丸の童名も、「真」の美称辞をつけて、「真牛」、「まうし」、「もーし」だ。
字は「牛」が当てられるが、実際、開墾に不可欠で身近な存在であった牛に由来するのではないだろうか。東恩納寛惇の「琉球人名考(1924年)」(『東恩納寛惇全集 6』)でも、「極めて普通の名」(p.398)であるとしている。
漢字のバリエーションは、「牛・真牛・真牛金・思真牛金」。
護佐丸ではないが、頼りになる、無くてはならない存在という印象を受ける。