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Channel: 与論島クオリア
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「太陽を食べるもの」『黒潮に生きるもの』(鈴木克美)

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「ニライカナイの原像」(「珊瑚礁の思考カフェ」第4回)

 「珊瑚礁の思考カフェ」第4回は、「あの世」をテーマにします。「ニライカナイの原像」。 (毎日の更新は、この記事の下で行っています)。 柳田国男が山中他界を、折口信夫が海の彼方を強調し、吉本隆明が洞窟の向こうを付加した他界観。それを踏まえながら、他界の発生と展開のなかで、彼らの他界観を位置づけ直してみたいと思う。 日本人の他界観について、谷川健一は書いている。...

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シャコ貝と津波

 太陽が男神になると、この父の存在は希薄になる。太陽も西の海に沈んでいく。そのとき太陽と海は、水平線で一つに溶け合う。倭人にとって、太陽神と海神はそのようにして、もともとは一体の神である。(中沢新一「アースダイバー」対馬神道11) これは強い示唆を与える。シャコ貝が太陽神であり、津波は海神であるなら、シャコ貝も津波と関係があると考えられていた可能性を持つ。 実際的には、そのつながりはある。...

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洞窟と浜辺から持ち帰るサンゴ石

 「あの世」の境界から石を拾ってくる行事(『沖縄・奄美の祝事』(崎原恒新、恵原義盛))。...

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「赤子塚の話」

 柳田國男の「境の神に子を祷る風習」。...

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太陽の子から若太陽の化身へ

 後藤明は書いている。 貝は古代人にとって特別な存在であった。古代ギリシャでは女神ヴィーナスがシャコ貝から誕生する。タヒチの神話では世界は巨大なシャコ貝の貝殻に入っていた。このように巨大なシャコ貝は世界を閉じこめておく器であり、それが開かれることによって天地が分離し、世界が開闢するとイメージされたのであろう。...

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「サンゴ礁をめぐる原琉球の旅」(前編)

 雑誌「モモト vol.27」に、「サンゴ礁をめぐる原琉球の旅」(前編)を寄稿した。今回も仲程長治さんの素晴らしい写真の上に文字を載せるという豪華な装いだ。 ここでは古琉球の前を「原琉球」と呼んでみた。なかでもその後半、サンゴ礁が発生してからの島を幻視している。「アマン世」「クバヌハ世」の後半ということになるが、「ウル世」と呼んでもいいのだと思う。 それにしてもこの表紙の写真。最高のサンゴではないですか。

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「ブーは一番神様に近い植物」(「与那国島のものの見方・考え方」)

 1954年の与那国島生まれの方が、ブーとカラムシは違うと言っている。「茎の色、葉の色、触った時の葉の感触も違う。そもそも糸の取り方が違う」と。ブーは、茎の皮をはいだら水に浸すだけで、竹や貝をつかった《イン》といいう道具を使えば繊維と肉質を分けることができるようになるけれど、カラムシは、茎からはいだ皮を蒸すのね。 「ブーは一番神様に近い植物」だという。...

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「ニライカナイの原像」2

 琉球弧の精神史をたどるなかで、しばしば吉成直樹の『琉球民俗の底流』を読み返すことになる。問題意識が重なることが多い。 今回立ち止まるのは、中本正智がニライカナイを「土の屋・日の屋」と解したことに対する吉成の理解だ。...

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「祟り-祀り」、「穢れ-祓い」以前

 金菱清は、池上良正を引く形で、「生者と死者の関係の綱引き」について、整理している。 仏教インパクト以前 「祟り-祀り」 祟るから祀る 「穢れ-祓い」 穢れだから祓う 仏教インパクト以後 「供養-調伏」 「供養-調伏」というのは、「仏教的功徳を死者に廻施して救済を擁護する供養と、仏法の力によって死者を善導・教化して鎮める調伏である」。どちらにしても死者は恐ろしいものだということになっている。...

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「ニライカナイの原像」3

 8月10日の「ニライカナイの原像」に来てくれる人のメリットを考えてみるに、死者やあの世に対するもともとの感じ方、考え方が分かるというこかなと思います。「祟る」とか「穢れ」とかではない、それ以前の観方。そして聞いたら、自分の故郷の縄文の「あの世」を探索してみたくなるのではないかと予想します。...

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シャコ貝と蛇

 シャコ貝を太陽神と見たということは何を意味するだろう。 オヒデリ様は冬の季節に山から里に下りてきて、出雲から戻ったイカヅチ神と結婚する。その結婚によって、樹木や動物の生命の種を授かった女神は、身重な体をかかえて山にお戻りになる。ふたたび山にこもったオヒデリ様は、冬の季節を越え、春の時節の到来を待って、森じゅうに生命を放つ。...

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ニライカナイの原像4

 「ニライカナイの原像」をよく伝える神歌に出会うことができた。 祝女葬式のオモイ(大宜味村字城)  今日祝女愛し エイエイ 月の崖 越え給い エイエイ 太陽の崖 越え給い エイエイ 乗り板に 乗り給い 脇板に 乗り給い 石の門に エイエイ送ろう 金の門に エイエイ送ろう (『国頭郡誌』) たとえば、「太陽(てだ)の方位」で駒木敏は書いている。...

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島人の精神の位相メモ

 縄文時代が終わり、グスク時代に入ると、島人はサンゴ礁にめっきり関わらなくなる。サンゴ礁に背を向けるように立ち去る。それこそ、立ち去らされたように。かわって森林伐採が始まり穀物農耕が始まる。歴史的にはそこで鉄や暦を使うようになったとされている。いわば、母なる自然としてのサンゴ礁は、開墾されたのではなく、放っておかれたのだ。...

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太陽神の重層構造

 中沢新一が「アースダイバー(対馬神道14)」で描いている対馬神道の重層的構造をもとに、琉球弧の思考をトレースしてみる。 太陽神としてのシャコ貝は子宮として、サンゴ礁という胞衣から動植物の生命を生みだす。...

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『謎のサルタヒコ』

 気になる点を列記してメモしていく。 猿田彦は「衢(ちまた)の神」、「祖(さえ)の神」。「祖(さえ)の神」は「岐(ふなと)の神」。「この神さまが黄泉国との境を守っている」。いわば杖からクナトノサエノカミとして猿田彦を誕生させているわけです。それによって黄泉国から雷であるとか、まがまがしいものが地上に入ることを防ぐ働きをする神さまとして岐神、猿田彦は誕生しているのです(吉田敦彦)。...

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「縄文のエロス」(「珊瑚礁の思考」-シマウタ編)

 直前になってしまいましたが、7月30日土曜日に「縄文のエロス」と題して、「珊瑚礁の思考」のシマウタ編をやります。・魚のユングトゥ(西表島)・ペンガントゥレー節(黒島)・赤馬(沖縄島恩納)・パイケダー・ユンタ(新城島)・ムングルクバーザ(石垣島)・テジャク節(沖永良部島)...

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「サルタヒコの誕生」(谷川健一)

 サルタヒコの語源は「サダル神」に由来する。谷川は「サルタヒコを猿の面をした鼻高く頬あかき神だというふうに考える必要はない」。それはこじつけである、としている。 そうではないだろう。鼻高いのは蛇の、頬赤いのはサダル神の赤の面影を宿していると見なせばいい。もともと蛇とシャコ貝から生まれるのが動植物なのだから、人ではない精霊の側面を持つのではないだろうか。...

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「猿田彦神の意義を発見するまで」(伊波普猷)

 伊波普猷の「猿田彦神の意義を発見するまで」(1926)は、折口信夫に宛てた文章として発表されている。...

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「風土記に探る出雲の聖域」(石塚尊俊)

 ぼくの目線は、縄文期のあの世の復元にあるのだが、「風土記に探る出雲の聖域」でも叶わない。狭田の国と闇見の国は「風土記前代の様相が最も広汎にわたる」とされているのだが。 石塚は、二つの国が古くから佐太大神の信仰を通じてつながっているのが不思議だと書いている。...

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