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Channel: 与論島クオリア
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「フー」と「息」

 アブンマがタービをよむときの所作。アブンマは手提げ袋の中からパニ[神衣、神のことばではウヤーンという]を取り出してひろげ、襟のあたりをつかんで額のあたりに捧げ持つ。顔をかくすような格好だ。それを小刻みにふるわせながら左右にゆらし、タービがよみはじめられる。...

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「古代人の魂について」(谷川健一)

 島尻や大神島では、旧暦十一月を「フー月」と呼ぶ。これは「寒い季節になってきて、息をふうふうと手にj吹きかけてあたためるからだと説明される。フーが人間の息と関連のあることはこれで知られる」。(「国文学 解釈と教材の研究」1975、20巻1号)。...

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『「日本人」の心の深みへ 「縄文的なもの」と「弥生的なもの」を巡る旅』(松本憲郎)

 「空気を読め」というような同調圧力にどう対していけばよいのか。それは一方的に否定すれば「絆」を失うし、一方的に肯定すれば「和」のなかで窒息死してしまいかねない。...

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祖先神としての神衣

 内田順子は書いている。...

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太陽の貝たち

 『日本貝類方言集―民俗・分布・由来』(川名興)から、太陽の貝たちをピックアップしてみる。 これでみると、シャコ貝、イモガイ、オツカムリ、タカラガイ、ゴホウラはそれに入ることになる。高瀬貝(サラサバティ)を「タマヌーシ」(沖永良部島)、スイジガイを「フーシ」(宮古島)と呼ぶのは霊力の表現としているようにみえる。また、イモガイは男性(性器)の系統で呼ばれている。...

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童名マニュ仮説

 自分の童名であり、与論ではポピュラーなのに意味が分からないのがマニュだ。ウシ(牛)のように、一目瞭然というわけにいかない。 1729年に琉球政庁系図座が調べた童名について、東恩納寛淳は「琉球本島に行はれた童名の殆ど全部を網羅して居る」(「琉球人名考」)と書いているが、マニュの音に近いものに、マニュクがある。 真如古樽(貴族) 真如古(士族) 如古(Nyuku)(平民)...

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太陽になる(ティナー)

 沖縄本島のこと。 年老いて六十一才に達すると、この島では「ティナァー」と称して、手甲部文様、茎状突起部文様を大きく広げる。(後略) 糸満の女たちは、左手手甲部文様を扇形にひろげるが、それは末広がりにしあわせがあるようにとの意だと言う説明をきいた。 首里では、三十七才に達すると、「ティナァー」を行うともいわれている。(小原一夫『南嶋入墨考』)...

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「井戸ヌパタヌ子蛙誦言」(祖納)

 この歌謡は楽しい。 プシ木ヌ      紅樹林の 下ラヌ       下の泥土に棲息する キゾガマ      二枚貝(シレナシジミ)が ピーニ下り    サンゴ礁上に下りて ギラナルケ    シャコ貝にあんるまで バガケラヌ生命 吾が島中の人々の命は  島トゥトゥミ    島のあらん限り アラショウリ    永久にあらしめ給え(『八重山古謡(下)』...

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カネーラ底へのアプローチ

 中本正智は『日本列島言語史の研究』のなかで、ニライ・カナイを「土の屋」、「日の屋」と解したけれど、カナイについては、別の方向からもアプローチできる。...

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『あまみの甘み あまみの香り』(鯨本あつこ、石原 みどり)

 ぼくの場合だと、「(島)有泉」はすでにそこにあった酒で、そこには大人たちの醜態とともに記憶されていることもあって、やれやれな酒だ。「与論献奉」をやれやれな作法と思っているのと同じように。他に酒の選択肢でもあれば、いくらかこんな酒という客観的なイメージもできるかもしれないけれど、なにしろ与論の場合、一銘柄しかない。...

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「沖縄・国頭村安田シヌグの祭祀植物ゴンズイ」(新里孝和、芝正己)

 「沖縄・国頭村安田シヌグの祭祀植物ゴンズイ(1)」(新里孝和、芝正己)からメモ。 安田のシニグでは、「カーブイは藁縄とナガバカニクサのガンシナーに挿す植物としてゴンズイ以外には決まりがなくどんな植物も装飾になるようである」。...

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『琉球列島植物方言集』(天野鉄夫)

 『琉球列島植物方言集』(天野鉄夫)から、植物の琉球語を見てみる。・マオ(アオカラムシ、カラムシ、ラミー)の琉球語は、 ウーベー 沖縄(辺戸、首里)渡嘉敷 ブー 石垣、西表、竹富、与那国 ブバイ 宮古、伊良部 と、ブー系だは、ウーベーと呼ばれているのが興味深い。与論では、モー。・ハドノキも、 カーウーベー 沖縄(東江) ハーウベファ 沖縄(安田)...

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太陽の貝たち 2

 二枚貝がシナと総称される例。斧足網の貝(二枚貝)の分類学ではかなり重視されている套線(とうせん)とその湾入のぐあいは、民俗分類ではまったく無視されている。このため、あまり特徴のない二枚貝は、「ハマグリ」(与路島)とか、「シナ」(来間島)とかに一括されていることが多い。(松井健『琉球のニュー・エスノグラフィー』) 平良でもそうだ。 考えてみれば、これも「太陽の貝」の系譜に属するのだろう。

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「宮古群島の両生爬虫類相(1)」(当山昌直)

 当山昌直は、来間島で島人から、「芋畑での耕作中に土中から大きなトカゲがでてくることがあるといって、また、それは宮古島でみられるようなものだった」と聞き、来間島にもキシノウエトカゲがいるのは確実だと思われるとしている。(「宮古群島の両生爬虫類相(1)」1976)。...

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空飛ぶ蛙はどれか

 「井戸ヌパタヌ子蛙誦言」(祖納)にいう「子蛙」は、どのカエルだろうか。 井戸ヌパタヌ        井戸端の水溜りに棲む アブダーマ         子蛙が パニバムイ         翅が生えて空へ トゥブケー         飛ぶ永い年月のように バカケラ生命(イヌチイ) 吾等全村人の生命は 島トゥトゥミ         島のあらん限り アラショウリ...

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シナ呼称の二枚貝

 シナ呼称の貝を拾ってみる(川名興『日本貝類方言集―民俗・分布・由来』)。 エガイ 宮古・大神島 ベニエガイ 宮古・大神島 リュウキュウサルボウ 宮古・大神島 キクザル 宮古・来間島 ハマグリ 宮古・宮古島 ソメワケガシラガイ 宮古・来間島 ミドリアオリガイ 宮古・来間島...

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『ジュゴンの上手なつかまえ方』(市川光太郎)

 ジュゴンは仲間同士でコミュニケーションを取る時や、自分ひとりでも気分次第でハナウタのように鳴く。これまでに分かっていることを整理すると、 1.特定の時刻【夜明け前)によく鳴く。 2.特定の狭い海域(エサ場の外)でのみ鳴く。 3.単独個体が鳴き、母仔ペアの鳴き声は比較的少ない。 4.チャープを互いに鳴き交わすことでお互いの位置を知ることができる。...

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南琉球のトカゲ語彙(野原三義「琉球方言の動物語彙(南琉球)」)

 野原三義の「琉球方言の動物語彙(南琉球)」(『国文学年次別論文集 国文学一般平成18(2006)年』)で、トカゲを見る。 宮古トカゲ。bakagiza(西里、肉は蛙みたい。キシノウエトカゲも含まれるか。新里、畑にいる。豚に食わしていた。いい匂いがする)。バカッツァ(佐和田、キシノウエトカゲも同じ)。NR (狩俣。佐良浜。与那覇)。キシノウエトカゲ。bakagiza...

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『沖縄の不都合な真実』(大久保潤、篠原章)

 本来向き合うべきことに幾重にも別の要素がかぶさってわけがわからなくなる事象のひとつに沖縄の基地問題もある。著者たちはそれを内部に立ち入ってすっきりした像として提示している。せんじ詰めれば、「沖縄が金を要求し、政府が応じることで基地の縮小が実現できなくなってしまう」ということだ。...

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『ほったらかしでも月10万円! ミニサイトをつくって儲ける法』

 ぼくが買いそうにない書名だけれど、そこは著者の和田さんご本人を存じ上げているので信頼を寄せて迷わずに。ミニサイトをつくるために一定の時間と労力が費やされますが、それによって、その後ミニサイトを活用してくれる何十人・何百人の貴重な時間が節約され、「役立った」「参考になった」と評価・感謝してもらえるなら、それは非常に有効な時間の活用方法なのではないでしょうか。...

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