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Channel: 与論島クオリア
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『縄文のタイムカプセル』(田中祐二)

 若狭湾は縄文の世界を追う者にとってわくわくする地形だ。 著者の田中祐二によれば、三方五湖の奥には「古三方湖」があって、その周辺に貝塚遺跡が集中している。...

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「ヒルギとグーザ」(野本寛一)

 ノコギリガサミ(ガサン)は、シレシシジミ(キゾ)を食べる。ガサンは生きたキゾをたくさん自分の穴の囲りに集めているからガサンのいるところはよくわかる(祖納出身者談)。 こうれであれば、トカゲを経由しなくても、蟹をトーテムとするところに辿り着ける。 蟹にあたって死ぬ(参照:「『復刻 奄美生活誌』(惠原義盛)」)。貝を食べる。両方、考えられる。...

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トーテムとしての貝たち

 トーテムとしての貝たち。 高瀬貝      黒島(針突きの由来伝承) シャコ貝     多良間島(ぶなぜー神話) アカニシ・赤螺 古宇利島(始祖神話) ヒザラ貝     奄美大島・沖永良部島(龍郷のイジャンハジメ、沖永良部島のマブイグミ)。...

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『カフカはなぜ自殺しなかったのか? 弱いからこそわかること』(頭木弘樹)

 どの年齢の人も、その年を初めて経験しているのに気づいて驚いたことがあった。それと似ていて、この本の冒頭で、「「自殺しなかった理由」を考えることも、とても大切なことかもしれません」と言われると、ぼくたちが出会って話をしているのは、不慮の事故や事件で死なない限り、たまたま自殺しなかった同士だからできることだと気づかされて、驚いた。...

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『ホライゾン』31号の貝特集

 雑誌『ホライゾン』31号に「貝特集」があって助かった。 ヒメジャコガイは、石サンゴのなかに穿孔して、「この科のなかでは一番多く生息」している。 シャコガイ科。スワリンニャ(座っている貝)(笠利)、ギブ(大和村)、ヒ魚(名瀬)。 シラナミガイ(シャコガイ科)。殻に色はつかず穿孔もしない。 ヒレジャコガイ(シャコガイ科)。かつては手水鉢として使われていたこともある。...

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「外国人が見た沖縄」(モモト No.29 )

 陶芸家、週貸し宿のオーナー、バスケ選手、近世琉球史研究者、空手家、プロレスラー、映画監督と、沖縄つながりの「外国人」たちが沖縄にかかわった理由を語る。顔ぶれからすれば西洋人が見た沖縄といったところだ。...

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シャコ貝とヒザラ貝

 『徳之島民話集』(水野修)には、「ギブ貝」に挟まれて溺れかける男の民話が載っている。海に姥捨てをしようとした男が、ギブ貝に挟まれて溺れる。許しを乞うとギブ貝が口を開いたので、男は助かり老人を大切にするようになったという話し。...

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『魂の形象―南西ニューギニア・ミミカの図像』(小林眞)

 ミミカ族は、ニューギニア西部の南側に分布する部族。小林眞のこの本は、ミミカ族のアートオブジェを追い、その図像の解読を目的としている。ぼくも琉球刺青の図像の解読を試みてきた。小林さんとは関心が重なり合う。 下図をみれば、小林の探究が丹念に行われているのが分かる。 ここでの関心からいえば、ミミカ族の刺青文様を見ることになる。...

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「夜の口笛」(山里純一)

 夜口笛を吹くと、 マジムン(化け物)が出る(宮古、八重山) 悪霊を呼び寄せる(沖縄本島)  亡者が集まる(伊是名) ヤナムン(魔物)が来る キジムナーが来る(読谷) 寝た時枕上に恐い物を呼び込む(ヤンバル) 山里は、夜口笛を吹くと「マジムンが出る」とか「ヤナムンが出る」といった沖縄伝承は、「蛇が出る」とか「盗人が来る」という本土の伝承に比べて、より本来の意味に近いと言えるのかもしれない。...

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男性植物と女性植物

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「ティダ拝みと宮参り」(下野敏見)

 下野敏見は、生児儀礼についてヤマトと琉球のちがいについて、書いている。琉球ではティダに面会して、それもノボリティダに会って、その力をいただくことに直接の目的があり、ヤマトでは氏神に参って、その加護を祈ることに目的があった。 こういうことを自分の子供が生まれたときに知っていればなぁとつくづく思う。 さておき、ティダ拝みとは別に、「弓射り」と「蟹はわせ」は琉球のみで、「紅付け」はヤマトだけとある。...

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文字を喰って文字を吐く

 文字を喰って文字を吐く。ここ数年つづいてきたことだけれど、今年もそういう一年だった。喰らうべき文字は、文字なき時代に遡る伝承であり、吐くべき文字は、それを当時の島人の抱いていた意味や価値で捉えなおしてしかるべき時間と空間の層に置くことだ。 うまくいっているかどうかは分からない。けれど言葉を届かせていない領域は依然として広大なのだから、続けられる限り、そうしていこうと思う。...

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『サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福』(ユヴァル・ノア・ハラリ)

 ぼくの関心事からいえば、「狩猟採集民の豊かな暮らし」に焦点を向けることになるが、ここから得られるものは少なかった。なにしろ、「彼らはアニミズムの信奉者だったとは思うが、そこからわかることはあまりない」。...

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「対馬・二位の祭祀と村落空間」(鈴木正崇)

 豊玉町の森(シゲ)、川(フチ)、山(タケ)について(鈴木正崇「対馬・二位の祭祀と村落空間」「日本民俗学」151号)。 シゲとは、集落内にあるコンモリ茂った森。伐ってはならない夫婦杉という古木がある。シゲの神へは盆踊りの奉納もあった。フチの神への奉納も意図している。森を神聖視する「霊地」としての性格。...

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「奄美・秋名ショッチョガマの儀礼構造」(福島義光)

 ぼくはまだ農耕儀礼について云々するところに到ってないので、儀礼のなかの縄文的思考の痕跡を見るという目線になる。(福島義光「奄美・秋名ショッチョガマの儀礼構造」「日本民俗学」159号) ショッチガマは、「山腹にしつらえた片屋根の祭小屋のこと」。小屋は、丸太が支え、インドマラと呼ぶ搗き棒で深く埋めて搗き固める」。「初踏ませ」の儀礼をやる。...

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『呪術世界と考古学』(佐野大和)

 佐野大和は未知の人だけれど、『呪術世界と考古学』は読み応えがあった。「狩猟生活に満足している人たちにとって、稲作農耕の生活は驚くほど苦痛で、かつ興味のないものであったはずである」と書く人なのだ。気が合いそうではないか。 イザナギが黄泉の国から脱出して禊する際に、左右の手の手纏(たまぎ)から現われた神は、...

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蝶形骨器の「赤」

 蝶形骨器は、朱に塗られていた。そのものから確認できたのは、八重島貝塚、室川貝塚、城間古墳群9号墓だ。 島袋春美は書いている(「いわゆ「蝶形骨器」について」)。何れも凹文のへりに僅かに確認されているだけであるが、本製品における形、文様の保守性から推測すると出土した他の製品についても塗朱が施された可能性が高い。...

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種子島広田人の精神の位相

 種子島の広田人の精神の位相を推理してみる。 貝符を着装する女性(イモガイ製)。腕輪を着装する男女(オオツタノハ製からゴホウラ製へ)。 この通りだとしたらとして。 イモガイは、男性名の女性貝だから、貝符を装着した女性は、蛇と貝をトーテムとしていることを暗示している。...

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「サンゴ礁の神話空間」PVイメージ

 機会があったので、「サンゴ礁の神話空間」をPVイメージで書いみた。CGを交えなければ実現できないだろうkけれど、誰か一緒に取り組んでくれる人がいたら嬉しい。(夜のサンゴ礁) 1. 津波がサンゴ礁の海を覆い横切り、そして引いてゆく 2. 静まったサンゴ礁に月が輝いている。サンゴ礁の縁が怪しく揺らめき輝く 3....

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性の印

 ここで考えたいのは、動物の性はどこで確かめられるのかということだ。 キシノウエトカゲは、名前からくる性も、精霊の系譜も男性を示している。が、「赤み」は女性精霊とのつながりも持っている。捕獲者はおそらく男性。この場合、「男性」であることにつながるのは、名前、精霊、捕獲者になる。...

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