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Channel: 与論島クオリア
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「琉球王国・王権思想の形成過程」(比嘉実)

 比嘉実は、若太陽思想と太陽子思想を区別すべきだとしている。...

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トーテムと霊魂の段階

 素描に過ぎないが、琉球弧の精神史の各段階を霊魂やトーテムと対応させてみる。 ― 約4500年前 定着期   ・死者との共存 ― 約4000年前 蝶形骨器   ・霊魂の発生 ― 約3500年前 風葬   ・「あの世」の区別   ・シャコ貝トーテム ― 約2500年前 交易期   ・遺跡が低地立地   ・蟹トーテム ― 約2400年前 蝶形骨器終了   ・苧麻トーテム ― 約1000年前 グスク時代...

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「琉球歌謡の植物をめぐる表現の研究」(佐々木和子)

 ジュズダマは、「し(ぃ)したま」、「ち(ぃ)だま」、「すだま」の表現が見られる。歌謡では、「ジュズダマはイネの豊かな稔りをたとえる物として登場している」。 アワ なら石の花 ムギ 壁葺き コメ ジュズダマの実 キビ ウシの尾 イモ ウシの角 マメ 大和の刀の鞘...

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「サンゴ礁の貝を利用し続けた沖縄の人々」(黒住耐二)

 貝塚時代後1期になると、大型貝が目立つ。黒住は書いている。ゴホウラは水深一〇メートル程度のサンゴ礁の礁斜面に生息しており、潜水漁で得たのではなく、ヤドカリによって干瀬等の浅い場所に移動してきた殻を、イモガイ類はイノー内に生息しているものを得たと考えている。 ぼくたちは、ゴホウラはわざわざ捕りに行ったと考えているが、ヤドカリが運ぶというのも楽しい。しかし、ゴホウラの殻はヤドカリが運べるのだろうか。...

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パラオのシャコ貝(『世界神話事典』)

 パラオの神話。 原初に天の神ウヘル=ア=ヤングブがいたが、彼は風雨にのせて星を降らせ、これがガリヤップ島になった。その隣りに浅瀬ができた。彼はそこにア=キム(シャコ貝)を天から降ろした。このア=キムからラッツムギカイが生まれた。...

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「亜熱帯沖縄の冬の寒さと動物たち」(太田英利)

 この論考はとても面白い。琉球列島周辺の浅海は、「そこに生息する動物たちの顔ぶれをみる限り、明確に熱帯と位置づけられます」。マングローブはその象徴。 黒潮の存在はこのように、亜熱帯沖縄の海とその周辺の生物相を、熱帯系の種が卓越するものにしているのです。 サンゴ礁は、黒潮が運んだ熱帯ともいえるわけだ。...

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『変魚路』(高嶺剛)

 映画を観終わると、「島ぷしゅー、ぷしゅー」と口にしていた。「ぷしゅー、ぷしゅー、島ぷしゅー」とつぶやき続けると、今の「世」に置かれた琉球弧の島人の気分と重なり合ってくる気がした。...

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「サルタビコは、伊勢の古い太陽神か性神か」(松前健)

 松前健は、サルタビコについて、「伊勢・志摩地方の海人の奉じていた男性の太陽神であろう」としている(『日本神話99の謎―神々のパンテオンで何が起こったか』)。アメノウズメに連れられて五十鈴川に行くのも、ヒラブ貝に挟まれて海におぼれるのも、三種の海の海霊が出現するのも、みな伊勢との関係を示している。...

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シャグジとスク

 シャグジ空間が自ら生み出すものは童子なのであり、この童子の守りによって、芸能者は「へその緒」を得て、源泉である空間に自分をつなげておくことができる。シャグジ空間は、あの世(他界)の余韻を保ったままにこの世(現実世界)に出現をとげている。 楽屋でじっと身を潜めている芸人は、母親の胎内にいると観想しなければならない。そして幕を打って出る。これは出産の瞬間にほかならない。変身の芸能と胞衣は一体である。...

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満潮時の胞衣埋め 2

 「満潮時の胞衣埋め」の理解を更新しておきたい。飯島吉晴が、『笑いと異装』のなかで、沖縄の胞衣について、こう書いている。沖縄では、通常、胞衣は竈の後ろの灰の中に紙やユーナの葉に包み、しかも満潮時に埋めるものとされている。 「サンゴ礁」は「胞衣」である。満潮時には、サンゴ礁は海中に没する。海に埋められている。だから、そのときに身体の胞衣も埋められることになる。胞衣をサンゴ礁と同期させているのである。...

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宿神がもたらすもの・メモ

 中沢新一の『精霊の王』から、メモ。 蹴鞠(宇宙のバランスを保つ)。 諸道の者たちは、守宮神の護りがあればこそ、常の人の能力を超えた技芸の達成をすることができた。霊性に浸された芸能。 猿楽者は宿神の住む空間の構造そのものを探究して、身体の芸能として表現しようとしてきた。「翁」はそれを体現している。翁こそ宿神にほかならない。根源に近い神。...

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宿神と珊瑚礁の思考

 中沢新一の『精霊の王』から、縄文的思考のエッセンスを抽出してみる。...

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「宿と宿神」(谷川健一)

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「宿神論」(服部幸雄)

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「サンゴ礁を生んだ無脊椎動物と藻類の共生は,どのように進化したのか?」(將口栄一、新里宙也)

 サンゴ礁は、世界の海域のわずか1%に満たないのに、全海洋生物の25%の種が生息している。サンゴ礁を作り出しているのは、造礁サンゴという動物。褐虫藻から莫大なエネルギーを得て水中に炭酸カルシウムからなる骨格を形成する。...

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胞衣を埋める時

 胞衣を埋める時は、満潮時が多いようだが、干潮時の場合もある。 汀間(名護) 潮が引いたとき 与那(国頭) 満潮時 謝名城(国頭) 潮が満ちたとき 比屋定(久米島) 満潮時 具志堅(本部) 潮とは関係ない (崎原恒新、恵原義盛『沖縄・奄美の祝事』)...

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「産育儀礼にみる試練と命名」(小野重朗)

 小野重朗の「産育儀礼にみる試練と命名」(「日本民俗学」143)から、与路島のアルカチム(歩き始め)の儀礼。 旧暦十月下旬の頃。その日までの一年間に生まれた子供を乗せた船を競漕して800mほど離れたアデツ浜に向かう。浜に着くと、生児ごとに波打ち際の小さな丸石を三粒拾う。みなで一重一瓶の宴を張る。帰りも競漕して浜ぬに向かう。...

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『おもろさうし』(島村幸一)

 島村幸一の『おもろさうし』メモ。 「せい」「せ」「すゑ」「すへ」は霊力を意味する語。 「世」(ユー)。収穫、実り。豊年。 「合(あ)おて」は、「戦って。今の方言では、「オーユン」という」。古語<会ふ>に通ずる。 「てだが穴」は、「太陽が出る穴」。東から太陽の霊的な力をグスクに取り入れ、それによってグスクの霊的な力、ひいては城主の力を高めることになるという考え方。...

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太陽の水浴び

 来間島での谷川健一の聞き取り。 この島の東がわには、非常にふかい洞窟があって、途中タカが洞窟を守っている。その底には牡丹の花があり、太陽の光線が射しこんでそれに当るところがある。そこでこの洞窟を「太陽(てだ)が洞窟(がま)」と呼ぶという。(『埋もれた日本地図』)...

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島尾敏雄の「琉球弧」 1.ふいに書かれた「琉球弧」

 知るにつれ驚いたのは、奄美大島から与論島までを「ひっくるめた総合的な名前が見当たらない」(「アマミと呼ばれる島々」)ことだった。...

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