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Channel: 与論島クオリア
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パピルは「後世の姿」(野口才蔵)

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琉球語の音韻グラフ 3

 改めて、吉本隆明の濁音等価と転訛(同価)の議論を取り上げてみる。試行してきた音韻グラフに重ねるように描くと、下記が得られる。 吉本は上図の線を事例から導いている。しかし、ア行-ラ行、ア行-ハ行の濁音等価については事例に出会っていないが、そうみなすことができるという仮定として置いている。吉本は上図のようなモデルを見ていたのだと思える。...

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「沖縄の山の神について」(上原孝三)

 上原孝三はシヌグ祭について考察している。 シヌグにしてもウンジャミにしても、「山から海へのルートを辿る」ことになる。その際、安田では山の神に扮するのは男性であり、比地のウンジャミでは、山の神に扮するのは女性である。 上原は書いている。...

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「沖縄の山の神について」(上原孝三) 2

 上原孝三の「山の神」議論について、もう少し考えてみる。 先史琉球弧の世界の動物の主は次のように考えられる。 地底、空、山(蛇) テラ山(貝) サンゴ礁(貝) 海(蛇) こうだとする。この段階では、シヌグは来訪神ではない。祭儀があったとすれば、スクの精霊を出現させた予祝行為そのものだった。 ここで改めて、スクたちの性別をあげると、 キラハニ  女性性(太陽) スク    女性性(干瀬の子)...

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蝶がジュゴンから飛び立つとき

 約4000年前、老女はジュゴンをはじめ鯨や亀の硬い骨でできた「蝶」を身に着けた。女神出現の瞬間だった。彼女が身に着けたのは「蝶」ばかりではない。「蛇」も「貝」も装着していたが、後頭部につけた「蝶」は常に意識にのぼっていた。老女の目に見えなくても骨の重みがたしかな実在を伝えるのだ。...

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ザンは兄弟姉妹婚の象徴だっただろうか。

 たしかな手応えを持ちにくいのだが、ザン(ジュゴン)が兄弟姉妹婚の象徴だった段階があるのかもしれない。 ジュゴン製の骨でできた蝶形骨器が終焉する約1600年前について、ぼくは母系社会の成立を想定している。これが妥当しているとしてだが、それならそれ以前に女性シャーマンの後頭部に飾られた「ジュゴンの骨」は、兄弟姉妹婚の象徴の可能性を持つことになる。...

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サンゴ礁の時代の区分

 サンゴ礁が成立して以降の段階の年代を挿入してみる。 死者との共存(4500~3500年前)1000年間 霊魂の発生 (4000年前~) ・蝶形骨器(4000~2400年前)1600年間 あの世の発生(3500年前~) ・身近なあの世(3500~1000年前)2500年間 低地居住  (2500年前~) ・交易期(2500~1000年前)1500年間 蝶形骨器終焉(2400年前) グスク時代...

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刺青にみるトーテムと霊魂のアマルガム(徳之島と宮古島)

 徳之島の左右の尺骨頭部の文様は、「貝」と「蝶」なのだが、その特徴は「貝」の変形として「蝶」が構成されていたことだ。これは「貝と蝶」の型のなかでは、他島では見られない。しかし、この変形は、変容(メタモルフォース)というより、分解再構成で、霊魂思考的である。...

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『装飾する魂―日本の文様芸術』(鶴岡真弓)

 鶴岡真弓は「蝶」について、書いている。...

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奄美大島の手首内側の「蝶」

 奄美大島の手首内側の文様は、蝶形骨器のデザインを手本にした「蝶」だと見なしてきた。そして、「蝶」であるからには「霊魂」を現してきたものと見なしてきた。 しかし、少し修正が要る。これは霊魂には違いないのだが、霊魂の位相が異なる。「蝶」は、死者の化身でもあるのは初発からしてそうなのだが、はじめは再生の象徴でもありえた。それがときを経て、再生の象徴ではなく、死者の化身のみの意味を残したのだ。...

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トーテムの系譜と島人の思考 2

 「トーテムの系譜と島人の思考」を更新する。 ここでぼくたちは、「蝶」について、「貝」以前の「死と再生」の象徴と見なすことになる。それは、死者との共存の段階に対応している。「貝」は死者と生者の区別の段階への移行を示すものだ。

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トーテムの系譜と島人の思考 3

 こんどは「トーテムの系譜と島人の思考 2」に考古学上の年代の知見を当てはめてみる。すると、いくつか修正が必要なのが分かる。...

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トーテムの系譜と島人の思考 4

 こんどは、「トーテムの系譜と島人の思考 3」の動植物の位置を少し変えてみた。驚くべきことが分かって震えてしまう。 この推移は刺青デザインそのものではないか。 もうひとつ重要なことに気づかされる。...

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ジュゴンと蝶

 蝶形骨器の出現の時期は、まだ厳密な意味で他界は発生していない。死者とは共存の段階で、この世とあの世は同致している。 このとき、島人は「蝶」に死者の化身を見ている。この契機になったのは、死体に群がる蝶だ。その蝶は、集落のそこかしこを舞う。死者の化身に見えるのはとても自然だと言える。...

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ジュゴンと蝶 2

 琉球弧の北では、島人が「蝶」と関係を持ったのは、「貝」よりも1000年も前のことだった。死体に群がる「蝶」を通じて、脱皮する動物に、島人はトーテムを見た。それからさらに数千年後に島人はアマンをトーテムとするが、死体に群がり脱皮をするという点では、両者はまったく同じ位相を持っている。...

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トーテムの系譜と島人の思考 5

 「トーテムの系譜と島人の思考 4」もすぐさま更新することになった。ジュゴンを図に加えてみる。だんだん混み合ってきた。 ジュゴンは、「胞衣」表象として生きている。なぜ、胞衣だったのか。島人は、死後の時間を「蝶」を通じて表象したが、それはまだ過去へと延びてゆかない。死後即未生とでもいうような相互浸透のなかに時間感覚はあった。 その死後即未生という時間感覚を「胞衣」は象徴したのではないだろうか。

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「おなり神」と「ゑけり神」

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蝶形骨器の時代 2

 ここで確かめたいのは、蝶形骨器の形態とそのおおよその時代だ。(「沖縄縄文時代の蝶形骨製品」(金子浩昌)) ここで吹出原遺跡の蝶形骨器が、貝塚時代第Ⅴ期に相当されている。つまり、約3000年前だから、ぼくの考えでは「貝」時代に入っている。それまでは、「ザン-蝶」の時代と見なせる。...

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兄妹始祖神話の位相

 兄妹始祖神話は、兄妹の性交による世の始まりを伝えたものだとよく言われる。しかし、それは間接的なものだというように、ぼくたちは考えてきた。(参照:「琉球弧の兄妹始祖神話(民話)」) たとえば、よくしられているものに古宇利島の始祖神話がある。...

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「沖縄の山の神について」(上原孝三) 3

 ぼくたちは、ウンジャミとシヌグについて、女性が男性性の強い神をいただき、男性が女性性の強い神をただくのは、一種の異性装だったのではないかと考えた。 キラハニ  女性性(太陽) スク    女性性(干瀬の子) ウンジャミ 男性性(蛇)...

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