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Channel: 与論島クオリア
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『イスラム戦争』(内藤正典)

 内藤正典の『イスラム戦争』は、ぼくたちのイスラムに対する誤解を解き、蒙をひらくと同時に、「米国が同盟国と共に過去数十年の間、大勢のムスリムを敵に回した挙句に何の成果も得られなかった」のに、「集団的自衛権」の行使によって、日本がその戦列に加わってしまうこのを、「越えてはならない一線」として説いている状況の書でもある。  内藤の世界認識の力点は以下にある。...

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「キャンプ地を去る」から「家を去らない」まで

 死者が出た場合の、「キャンプ地を去る」から「家を去らない」まで、の過程を素描しておく。ここで、遊動生活で樹上葬を行っていた種族は、定着生活に入ると、台上葬に変換すると仮定しておく。 1.遊動 ・死者を森のなかに移し、種族集団ごとキャンプ地を去る。 2.定着1(共存) ・死者を家のなかに台上葬で葬り、家族は集落内で家を去る。 3.定着2(区別)...

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「沖縄の御嶽草創由来にみる精霊信仰」

 赤田光男は、『琉球国由来記』をみると、御嶽には、先祖霊を祀る由来類型の他に、動物霊、植物霊、無生物霊を祀る由来類型もあると指摘している。 1.半蛇半人霊 宮古島の漲水御嶽。天神の恋角の化身である大蛇と人間の女性のあいだに生まれた三人の女子が島氏神となった(蛇婿入り)。 宮古島の大城御嶽。天降りした天女と大蛇のあいだに生れた男女が始祖となる。(蛇婿入り、かつ、母子神)。 2.動物霊...

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『吉本隆明 “心”から読み解く思想』

 考察の資料として読むので、書評にはならず、著者の宇田亮一には申し訳ないのだが、『吉本隆明...

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「南島の他界観」(湧上元雄)

 湧上元雄は、考察よりも、その手前の、観察による記述の目配せのなかで本領を発揮する学者だと思える。 たとえば、次のような箇所。...

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『日本をダメにしたB層の研究』

 ツイッターなどでときおりB層という言葉を見かけていたが、本書でその意味が分かった。これはげんなりする4象限で、縦軸がIQの高低、横軸が近代的価値への肯定、否定で分けられている。B層というのは、低IQ、近代的価値肯定の象限に当たる。ここで「近代的価値」と呼ばれているのは、「グローバリズム、普遍主義、改革・革新・革命」に当たるとされている。...

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『第3次世界大戦の罠』(山内昌之、佐藤優)

 グローバリズムの広がりというポスト・モダン、米、ロ、中、独の帝国主義的傾向はモダン、イスラーム国(IS)などの動きはプレモダンのように見える。この、錯綜した複雑な状況には、「地政学」という補助線を入れると、整合的に見えてくる。というのが、佐藤優による本書のオリエン。それを開陳している山内昌之の指摘を抜粋していく。・イラク、シリア、イエメンで繰り広げられているアラブ世界の分裂と戦争の二側面。...

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『学術書を書く』

 学術書を書くわけではないけれど、察するに読まれないという危機感に立って書かれたものだろうと思い、そこをどう克服しようとしているのかに関心があって、『学術書を書く』を手に取った。学術書ライティングのマーケティング化という印象だ。 ここにある危機感は、かつては、「Publish or...

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「家を去る」から「家を去らない」まで

 「「キャンプ地を去る」から「家を去らない」まで」の仮説モデルは修正する必要がありそうだ。 1.定着1(移行/共存) ・死者を家のなかに台上葬で葬り、家族は集落内で家を去る。 2.定着2(移行/区別) ・死者を喪屋で台上葬で葬り、家族は喪屋で殯を行った後、家に戻る。 3.定着3(分離)...

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親子婚の禁止と死

 後藤明は、メラネシアの脱皮型の死の起源神話は、近親相姦のタブーに触れている、という。...

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『豊穣と不死の神話』

 吉田敦彦は、あとがきで書いている。...

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「アジア性研究・母界論2」(青木正次)

 青木正次の議論が示唆的だ。...

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『共生生命体の30億年』

 19世紀までは、ヨーロッパもそうだったのか、という話。...

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ニウエの神話

 今年5月、日本は南太平洋のニウエを国家承認した。政府は、15日の閣議で、南太平洋にある人口およそ1500人の島でニュージーランドの自治領としてきたニウエを、新たに、国家として承認することを決めました。(NHK) 1500人といえば、与論島より少ない。認識を深めたいので、神話を挙げてみる。...

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『戦後入門』(加藤典洋)

 「国連中心主義」といえば小沢一郎を思い出すが、加藤の言う国連中心主義は、小沢のそれとは異なる。加藤は、「惜しむらくは」として、ほかに例を見ない「平和立憲国家」の実現をではなく、単に軍事力と交戦権をもつ「普通の国」になることを訴えたのにすぎませんでした。...

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『新・台湾の主張』(李登輝)

 地政学的には中国に呑み込まれるリスクが高いと言われる台湾が、そのことに対して、どう思い、どう対しようとしているのかを知りたくて、『新・台湾の主張』を読んだ。李登輝元・総統によれば、それを望む台湾人はほどとんどいない。 それは、李登輝の考えにもはっきり現れている。 総統時代の1990年に発表した「国家統一綱領」。 「統一の条件」は、 一 中国の政治が民主化されたとき 一 中国が自由経済になったとき...

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『ひとりのひとを哀しむならば』

 大澤恒保の『ひとりのひとを哀しむならば』を一気に読んだ。心が鎮まる、良薬のような作品だった。少なくともぼくには。...

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『沖縄彫刻都市』

 言われてみれば、琉球弧はコンクリートの島々だ。琉球弧はほとんどが石灰岩の島で、見方によっては島そのものが天然のコンクリ―トなのだ。 この見立てはとてもいいと思う。...

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「お通しの思想」(折口信夫)

 折口信夫は、「琉球の宗教」のなかで、「お通しの思想」について書いている。二 遥拝所――おとほし 琉球の神道の根本の観念は、遥拝と言ふところにある。至上人の居る楽土を遥拝する思想が、人に移り香炉に移つて、今も行はれて居る。...

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『永遠平和のために』(エマヌエル・カント)

 カントの「永遠平和のために」について章と条項と、詳細のなかで書き留めておきたい箇所を引用してみる。背筋の伸びる本だ。 第一章 この章は、国家間の永遠平和のための予備条項を含む 第一条項 将来の戦争の種をひそかに保留して締結された平和条約は、決して平和条約とみなされてはならない 第二条項...

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