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Channel: 与論島クオリア
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「宮古・八重山諸島先史時代における文化形成の解明」(山極海嗣) 7

 山極海嗣は、トゥグル浜遺跡を媒介に考えている(「宮古・八重山諸島先史時代における文化形成の解明 遺跡属性と生態資源利用の地域間比較を通した文化形成の考察」山極海嗣、2016.03)。下田原期は、少なくとも BP3,600 年以降まで継続した可能性が高い。...

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北琉球と南琉球の照応 4

 先島で得られた編年に北琉球の編年と画期を対応させてみる。 こうしてみると、トーテム変化の時間差は1000年を越えないように見える。違いといえば、前3期には定着に入った北琉球に対して、南ではそれがみられないということだ。あるいは、南琉球では、宮古、八重山の範囲に定着したという言い方になる。...

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北琉球のトーテムの時間

 こんどは北琉球の編年から、各トーテムの時間を見てみる。 前1期:1000年 これ以前もあると想定すれば、「蛇」の時代は1000年以上。 前2期:1500年 ぼくたちは、「トカゲ」を「不死の綻び」という以上に掘り下げられていない。あるいは、人間が手と脚を意識化した段階だとはいえる。不死の綻びの1500年とみなすと憂鬱な感じがしてくるので、後者の理解を採るのがいいのかもしれない。 前3期:1000年...

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「石垣島で観察された鳥類2種とヘビ類1種によるキシノウエトカゲ(有鱗目:トカゲ科)の捕食」

 キシノウエトカゲは、宮古、八重山の固有種。本種は平地の比較的開けた環境に多く生息し、海岸近くの砂地、二次林から耕作地、または集落周辺の石垣や草むらなど、1980年代の初めの頃までは、概してごく普通に見られるトカゲと認識されてきた。(「石垣島で観察された鳥類2種とヘビ類1種によるキシノウエトカゲ(有鱗目:トカゲ科)の捕食」木寺法子、下瀬環、新盛基史、「沖縄生物学会誌」2016.3)。...

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無土器期の貝塚分布例

 雑だが、勘所をつかむためにグラフにしてみる(『石垣島市史考古ビジュアル版』のデータから作成)。 数値は放射性炭素年代から得られたもの。各貝塚のうち、値の古いものを取り上げている。 こうみると、多良間・宮古に始まり、石垣、西表に分布が移っているのが分かる。

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先島の螺旋運動 4

 先島の螺旋運動について、別の表現の仕方をしてみる。 トーテムの動きとしてみれば、「トカゲ」は、「貝」になり、戻って「蟹」になったのだ。 北琉球でも、トーテムの追加による居住域の変化は起きている。南琉球で、それは島間で起こった。ただ、北と異なるのは、その間、南では遊動が続いたということだ。

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キシノウエトカゲと土器

 山極海嗣は、下田原貝塚の土器について、書いている。(「宮古・八重山諸島先史時代における文化形成の解明...

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「放射性炭素年代から見た琉球列島における考古学的時期区分の現状と課題」(名島弥生)

 手づくりしなくても、良質な論考があった「放射性炭素年代から見た琉球列島における考古学的時期区分の現状と課題」(名島弥生)。 やはり無土器期は、宮古から八重山への流れを見ることができる。 この段階の宮古の遺跡は、「海岸砂丘に立地するのが一般的であるのに対し、本遺跡は丘陵上に位置しており、極めて異例である」と、名島は書いている。 この遺跡は、長墓遺跡のことだ。...

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長墓遺跡の他界

 宮古島の長墓遺跡の雰囲気はここでなんとなく分かる。(参照:「3a. 恐怖!謎の白骨洞穴発見!!宮古島の密林に古代人の墓は実在した!!」)。 マーク・ハドソンによると、ここから「人骨」も出土している。年代は、Cal BP年代で、3350-3175...

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「沖縄県伊是名村 具志川島遺跡群発掘調査概要報告書」

 具志川島遺跡では、前3期のものとして、「重層的な炉跡・焼石遺構・サザエの蓋集中遺構・貝塚」が確認されている。 多数の炉跡や焼石遺構・サザエの蓋集中遺構。...

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「鹿児島県大島郡伊仙町面縄 面縄貝塚総括報告書」

 面縄貝塚でも、前3期にフォーカスしてみる。洞穴内Ⅶ層からは貝塚時代前3期の面縄前庭式土器と鎌状に加工された刻画貝製品が出土し、少なからず人骨片の出土も見られたため、Ⅶ層中には埋葬跡が包蔵されている可能性がある。...

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トーテム編年

 貝塚時代の「前1期」「後1期」などという呼称の「前」「後」は、もともと本土の「縄文」「弥生以降」への対応をつけるためにつけたものだ。だから、内在的に見たら、何の前で何の後か、分からない。 しかも、「物質文化」は別だとして、南琉球は、「下田原期」「無土器期」と呼ばれている。かつ、編年は定まっていない。...

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「オキナワトカゲの系統地理学および集団遺伝学」(栗田和紀)

 南琉球のトカゲ・トーテムがキシノウエ・トカゲなら、北琉球では、オキナワトカゲではないか。という当たりをつけてみる。オキナワトカゲは琉球列島に固有で,島嶼に生息するトカゲであり,沖縄諸島のほとんどの島と奄美諸島とトカラ列島の一部の島に分布している.本種の特徴は,とても小さな島にまで生息していることが挙げられ,植生に覆われた実質的な生息面積がわずかサッカーコートの半分しかないようなコマカ島(0.02...

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「南海の竜」(後藤明『「物言う魚」たち』

 ニュージーランドには大型のトカゲが実際に生息していた。メラネシア方面から伝わった鰐の伝承はトカゲのイメージに重なり、竜の観念ができあがったのだろうと、後藤は書いている。...

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オキナワトカゲのプロフィール

 オキナワトカゲには多くの呼び方がある。方 言 名 :...

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条痕文系土器とトカゲ 2

 この条痕文系土器のデザイン、なかでも奄美大島の宇宿高又遺跡の土器デザイン(左)は、オキナワトカゲの鱗の列とそっくりではないだろうか。 参照:「オキナワトカゲ(孵化)」、「オキナワトカゲ(卵)」

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前4期土器の貝・蝶・苧麻

 仲泊式土器の口縁は、山形と平口縁がある(新里亮人「貝塚時代前4期奄美諸島の土器様相」)。 両タイプがあるにしても、本質的には上図の「山形」が重要なのではないだろうか。口縁部に「蝶」を表現したのだ。 蝶の造形は、4000年前の「蝶形骨器」に始まっているが、その段階で土器様式の変化はなかった。3500年前の変化は、蝶形骨器の意味とは異なる。他界の発生である。...

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肥厚口縁系土器の奄美先行

 奄美の貝採取は、イノーでは大形種、そして干瀬・礁斜面の種も多いことが指摘されている。イノー内でも大形種が目立ち、干瀬・礁斜面の種も多いことは、沖縄諸島の前4期とは異なり、同諸島の後1期の組成に類似し、貝類採集状況が徳之島において時代をさかのぼる可能性が出てきた。(黒住耐二「面縄貝塚の貝類遺体(予察)」)...

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伊礼原遺跡の土器群

 伊礼原遺跡の土器群がすばらしい。遺跡は北谷にある。(「沖縄考古学ニュース - 沖縄県立博物館・美術館」2009) 「爪形文」はその長さを想像させる。室川下層式は、「条痕文系」に位置づけられる。 面縄前庭式は、「隆帯文」系。頚部のくびれと胴部の張りがすごい。貝の産出力が強調されている。 荻堂式は、「点刻線文」系。口縁部の突起と「赤」が目に入る。この赤は、蝶形骨器の赤と同じ意味を持つと思える。...

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津堅貝塚の土器群

 津堅貝塚の土器群も独特だ。貝塚時代後期に属する。(「沖縄考古学ニュース - 沖縄県立博物館・美術館」2009) いちばん左は、アカジャンガー式土器。これが壺形だろうか。「くびれ平底」系。 真ん中と右は、「無文尖底」系に位置づけられる大当原式。...

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